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コーヌス雑感とアピール

コーヌスの歴史と現状

1970年前後に、何種類かのダブルクラウン(二重冠)式の固定方式が発表されました。そしてドイツのケルバーという人によって、内冠が円錐台型のコーヌステレスコープが考案され、一挙にダブルクラウンの中心的存在となりました。
これまでのページでご紹介しましたように、数々の優れた特徴を持っているコーヌスは、ドイツやスイスといったヨーロッパ各国で積極的に取り入れられましたが、なぜか日本では、あまり根付いていません。
その原因は、情報量の少なさにある、と思っています。日本には平成20年現在、簡単に手に入るものとして、歯科医師会等が作成した簡単なビデオが数本と、教科書的な本が一冊あるだけです。しかもその本で紹介されている製作法は、ビデオや私が勧めている製作法とは異なっているのです。
(でも、その本を書かれた先生の意図が分からないでもありません。詳しくは、歯科関係者向けQ&Aの『Q2 : 外冠製作は直接法? 間接法?』をご覧下さい)

簡単だからこそ、情報量が少ない

では、なぜ情報量が少ないのか。一つには、コーヌスの構造が簡単だからだと思います。歯科医師や技工士なら、ちょっと見ただけで、『簡単に作れる』と思ってしまうほど、構造は簡単です。ですが、専用の道具を使って精密に作らなければ、本来の性能は引き出せません。日本人は手先が器用ですから、講習も受けず、専用の道具も使わずに、『コーヌスらしき物』を作って、結果的にうまくいかずに、『コーヌスは良くない』と思い込んでしまっているようです。
情報量の少ないもう一つの理由は、商業主義に乗らない技術だからだと思っています。『円錐台型の内冠』という発想以外は、従来からの金属冠を作る技術の応用に過ぎません。職人芸的な精密さが要求されるだけです。
インプラントや、ノンクラスプ義歯、磁性アタッチメントといった技術は、新しい素材を使っています。その新しい素材は、どこかの企業が開発したものです。必ず、企業としての宣伝広告はもちろん、さまざまな講演会も開いて、たくさん使ってもらおうと努力します。さらに、大学等の研究者にも働きかけて、論文や本を書いてもらったり、学会で発表してもらったりもします。
コーヌスには、そういった商業主義は、まったく働きません。パラレロメーターやコノメーターという専用の道具は、一度買えば十年は使えますから、作る側も、どんどん売れる商品とは思っていないようです。本家のドイツやヨーロッパでは、もうすっかり当たり前の方法になっていて、もはや宣伝広報する段階ではないようです。

ロストテクノロジー?

日本でも、コーヌスをきちんとやっている歯科医師は、非常に良い技術だと思っているようですが、若手の歯科医師にはなじみが薄いようです。それどころか、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』では、『ロストテクノロジーになりつつある』なんて書かれています。コーヌスの良さをよく知っている者として、「これではいけない」と危機感を持ったことが、こうしたホームページを作って積極的にアピールすることにした最大の動機です。
また、Wikipediaでは、『コーヌスクローネの利点を包括するインプラント治療の技術の確立、普及により』と書かれていますが、私の考えでは、インプラントは、コーヌスの利点をすべて包括していません。
手術の必要がないということが最大の違いかもしれませんが、コーヌスは、症例によっては総義歯への無理のない移行が可能であることに対して、インプラントは、インプラント後のビジョンが何もないように思われます(インプラントコーヌスのように、インプラントを用いた義歯ならば、総義歯への移行は可能でしょうが、インプラントは骨に固定されてまったく動かないのに対し、義歯はある程度の沈下や融通性を必要としていますから、根本的に合わないものだと思っています。緩圧型のアタッチメントを使えばいいという考えもあるようですが、どれだけ長持ちするか疑問だ、と思っています。構造上、再製は難しいでしょうし……)
(『そこまでWikipediaに反論するなら、お前がWikipediaに書け』と言われそうですが、私は、そこまで自分の意見を主張したいとは思いません。インプラントにはインプラントのいいところがあるのだろうし、いろんな意見があっていいだろうと思うからです。ただ、コーヌスという選択肢もあります、ということを、入れ歯でお悩みの患者様や、若い歯科医師にアピールしたいと思っているだけですm(_ _)m。)

コーヌスは、難しくない!

私も、今でも若手のつもりではいますが(^_^;)、いつのまにか50を過ぎてしまいました。コーヌス症例も500例を過ぎましたので、そろそろ、自らが得た経験と知識を、若い先生方に伝えていくべき時期に来ているのかもしれません。
『インプラントには不安を感じている。他に何か、安定的な義歯はないものか』と悩んでおられる若手の先生がおられるならば、ぜひコーヌスをおためし下さい。すべてのステップをきちんとこなしていけば、コーヌスは決して難しい技術ではありません。職人芸的な技術を敬遠していれば、歯科医療なんて成り立ちません。
コンタクトをとっていただければ、どんなことでもお答えします。経験と知識、技術の出しおしみはしません。(歯科関係者向けQ&Aをご参照下さい)

  • 長期にわたって、しっかりと噛んでいただける。
  • 先々での追加や総義歯化も可能。
  • お体が弱られた時のリスクも、かなり少なくできる。

さまざまな面で優れたコーヌステレスコープの技術を、日本からなくしてしまってはいけないと、思っています。

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