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再植による歯根端切除

従来の歯根端切除

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歯の根の形が複雑だったり、過去の不充分な治療によって、根管(こんかん:歯の根の神経が入っていた空洞)の閉鎖が不充分であると、閉鎖できなかった空間に細菌が繁殖し(感染根管:かんせんこんかん)、根っこの先端周囲に炎症が起きます(根尖病巣:こんせんびょうそう)。通常は、根管の中をできるだけきれいにし、緊密に閉鎖することで、対処できます。(詳しくは、根管治療のページをご覧下さい)。
しかし、歯根に奇形があったり、根の先端が大きく傷んでしまっている場合は、根管からの治療では、細菌を充分に取り去ることができないことがあります。また、根管にしっかりした土台(ポスト)が入っている場合でも、通常の根管治療が困難であることがあります。
こういう難症例の場合、歯根端切除(しこんたんせつじょ)という、根っこの先端を削り取る手術が必要ですが、従来は、歯肉を切り開き、骨に穴をあけて患部に到達、根っこの先端を削り取る手法が用いられてきました。
しかし、出血がある中での狭いスペースでの作業となり、確実な結果は期待できませんでした。術後には、強い痛みもありますし、かなりの腫れもありました。また、奥歯はよく見えないため、この手術を行えませんでした。
 

再植による歯根端切除

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再植による歯根端切除では、いったん歯を抜いて、よく見える状態ですべての作業を行います。出血という邪魔者もなく、確実な処理が可能です。根っこの先端部を拡大鏡で確認することもできるので、細菌が繁殖するスペースを確実に把握することができるし、根っこの先端部を、過不足なく切除することができます。(しかし最近は、ほとんど切除しません。拡大鏡で観て汚染部分があれば、その部分だけを削除します)
根っこの先端部の異常や細菌による汚染を取り除いたあと、再び細菌が繁殖しないように合成樹脂で根っこの先端部を閉鎖。骨内の炎症組織を取り除いて、歯を元の位置に戻します。
20分から30分で、すべての処置を終了できます。歯肉を切り開いたり、骨を削ったりすることがなく、術後は、歯と骨とのすきまが完全に血で埋められるので、腫れも痛みもほとんどなく、ほぼ全例、鎮痛剤を服用せずにすみます。奥歯も、根の曲がり等がなければ、可能です。
いったん抜いた歯なので、最低でも1週間、余裕を見れば2~3週間ほど、周囲の歯との連結固定が必要です。
どちらの方法も、数か月で骨はできてきますが、再植法のほうが骨の欠損量が少ないので、早く安定します。
 
『再植による歯根端切除』は、自家歯牙移植を行っていれば、当然出てくる発想です。私も昔は、従来の方法で歯根端切除を行っていましたが、この方法をやり出してからは、もう従来の方法には戻れなくなりました。患者様も私も、ずいぶん楽で、結果も確実だからです。今後は確実に広まってくるでしょうが、今はまだ、この方法を使っている歯科医師は少ないようです。 また、根管に側枝(そくし)のある場合、それを確実に閉鎖できるのは、この再植による歯根端切除法だけであろうと思われます。 側枝の閉鎖については、根管治療をご覧下さい。

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