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総義歯(動的機能印象)

動的機能印象法による旧義歯修正の実例

修正前の義歯の適合状態(上顎)。ほとんど適合していません。

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日常生活の中で、さまざまに入れ歯を使っていただく。

動的機能印象材の塗布。色は義歯とほぼ同じで、匂いも味も、ほとんどありません。

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さらに動的機能印象材を塗布して修正。また使っていただく。

約1週間使用後の適合状態。かなり良くなってきましたが、まだ不十分です。

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適合状態良好で、動的機能印象材での修正は完了。新義歯製作へと進みます。

 一番上の写真は、修正前の総義歯とお口の粘膜との適合状態です。適合度を調べるための白いシリコンゴムの厚さがまちまちで、赤く透けている部分だけがお口の中の粘膜と強く当たっていて、ほとんどの部分では、適合していないことが分かります。

 上から2番目の写真は、総義歯の粘膜面に、動的機能印象材(数時間から数日かけて、ゆっくりと硬化していく合成樹脂)を塗っているところです。

 3番目の写真は、約1週間、さまざまにお使いいただいたあとの適合度です。ある程度アゴと合ってきてはいますが、まだ不十分です。
 こうした適合度検査と、患者様ご自身のご感想やご要望等を考え合わせることによって、その患者様の感じ方やお口の特性まで知ることができ、さらに適合を良くし、快適に使っていただくために、義歯を削ったり、動的機能印象材を盛り足したりします。

 4番目の写真は、削ったり盛り足したりを、必要に応じて何回か繰り返して、よく適合した状態です。よく噛めて安定していることを患者様にご確認した上で、新しい総義歯の製作に移ります。

 上の二枚の写真は、下顎の義歯を、動的機能印象法で修正した例です。下顎は、入れ歯の面積が狭いため、動的機能印象材への圧力がかかりやすく、上顎の総義歯よりも、早く適合します。

総義歯作製の各工程と、その解説

 日本での標準的な総義歯製作法は、『個人トレー・咬合床法』です。しかしこの方法は、歪みや狂いが生じやすく、必ずしも論理的、合理的なものではありません。
 森本歯科医院では、よく噛める安定した総義歯を目指して、ほとんどの場合、『動的機能印象法』を用いて、総義歯を作製いたしております。以下の表で、『個人トレー・咬合床法』の概略とその問題点と、『動的機能印象法』との比較をまとめてみました。

総義歯作製の
各工程とその解説
標準的な総義歯製作法
(個人トレー・咬合床法)
動 的 機 能 印 象 法
既製トレーによる
概形印象
(歯型)
詳しい解説は、ここをクリック
大阪市平野区 森本歯科 既製トレーにより印象
 標準的な総義歯作りは、まず既製トレー(歯型をとるための既製品のワク)で、概形の印象(歯型)をとり、石こうで概形模型を作ることから始まります。
 しかし左の画像で示したように、印象材の厚みが一定ではないので、印象材が固まる時等での歪みが多くなり、その歯型から作られた石こう模型もかなり歪んでいます。
 ですから、ここで作られた概形模型は、顎の特徴等を知るための研究用や、個人トレーを作るためだけにしか、用いられません。
 動的機能印象法でも、最初のステップとして概形印象をとり、概形の石こう模型を作って、顎の特徴等を知るための研究用として、使います。
 しかし、標準的な製作法のような個人トレーでの印象を行いませんので、概形印象も概形の石こう模型も、義歯の製作そのものには、まったく関係しません。
個人トレーによる
精密印象
(歯型)
詳しい解説は、ここをクリック
大阪市平野区 森本歯科 個人トレーによる印象
 概形模型から作られた個人トレー(各個人のアゴの形に合わせて作られた、歯型を取るためのワク)を使って、義歯製作用の精密印象(歯型)を取り、精密模型を作っていきます。
 印象材の厚さが、ほぼ一定ですので、概形印象よりは正確とされていますが、実際に噛んだり口を動かしたりしていない、静止状態での歯型ですので、この印象法で作った総義歯を、実際に口の中に入れて噛んだりした時には、痛かったり、合わなかったりする場合が多く起こります。
 動的機能印象法では、数時間から数日かけてゆっくりと硬化していく合成樹脂で、機能した状態(噛んだり、さまざまに口を動かした状態)の精密印象(歯型)を作り上げていきますので、実際に口の中に入れて使った時に、痛くなく、よく噛める入れ歯が出来上がります。
 動的機能印象法による入れ歯が、痛くなくよく噛める最大の理由は、あとでご説明する、流体力学(パスカルの法則)の効果で、粘膜にかかる圧力が一定になるメカニズムが働いているからだと思っています。 
咬合採得(こうごうさいとく)
 (噛み合わせの決定)
詳しい解説は、ここをクリック
大阪市平野区 森本歯科医院 症例
 ロウソクのロウとほぼ同じ材質で作られたロウ堤(ろうてい:噛み合わせを決める装置)を技工士さんに作ってもらい、上下左右の噛み合わせを決定します。
 しかし、左の画像で示したように、どこかの部分でロウ堤が強く当たっていれば、その部分が沈んで、他の部分が浮いてしまうことになり、狂いが生じやすい作業です。
 5ミリほどの小球をいくつか上下のロウ堤の間に挟んで、狂いを防ぐ等の工夫も考えられてはいますが、沈みや浮きを完全に防ぐ、あるいはチェックする方法はありません
 また、入れ歯とはずいぶん違った形の物で噛み合わせを決めるので、自然な状態での噛み合わせが得られていないのではないかという意見もあります
 動的機能印象法では、ゆっくりと硬化する合成樹脂と旧義歯を使って、日常生活の中で使っていただきながら、歯型と噛み合わせを同時に作り上げていきます。
 自然の動きの中で、噛み合わせも決まっていくことになり、沈みや浮きが起こりえませんので、噛み合わせが狂うことがありません
(旧義歯の噛み合わせが、大きく狂っている場合は、動的機能印象法を使うことはできません。その場合は、いったん標準的な方法で、ある程度良好な総義歯を作って、その後、動的機能印象法で、さらに良い総義歯を目指すことになります)
咬合器装着・人工歯配列
大阪市平野区 森本歯科医院 症例

大阪市平野区 森本歯科医院 症例
 咬合採得したロウ堤を、精密模型と共に、口に似せた動きのできる咬合器(こうごうき)という装置にとり付け、人工歯の配列や歯肉形成(しにくけいせい:完成時に赤いプラスチックになる部分の大きさや形の決定)をしていきます。
 歯科医師は、歯の色や大きさ、どのように配列して欲しいか等の指示は出しますが、ほとんどの場合、技工士さんの仕事となります。
 ここでの歯の配列や歯肉形成は、義歯の安定に非常に重要な要素となりますが、ほとんどの場合、技工士さんは旧義歯を見ていないので、旧義歯から得られるはずのさまざまな情報を、受け取ることができません
 動的機能印象法では、ゆっくりと硬化していく合成樹脂を何回か塗って調整し、患者様に充分にご満足いただいていることを確認してから、この咬合器装着・人工歯配列のステップに移ります。(旧義歯の内面にできあがっている精密印象から、精密模型を作り、さらには咬合器装着までを技工士さんにしていただくため、旧義歯を5~6時間、お預かりすることになります
 動的機能印象法なら、ゆっくりと硬化していく合成樹脂を、お口の動きに合うようにすでに調整してありますので、歯肉形成はほとんど完了しています。また、お預かりしている間に、技工士さんが旧義歯をじっくりと観察することができますので、歯科医師側から、これまでの調整で得た患者様の特性や、患者様からいただいたご感想・ご要望を伝えることとあいまって、技工士さんがより多くの情報を得ることができ、的確な人工歯配列や歯肉形成をしてもらえる結果につながります
ロウ義歯の試適
大阪市平野区 森本歯科医院 症例
 咬合器上でできあがった、赤い部分はまだロウのままのロウ義歯を、口の中に入れて試適してみます。
 この時点で、噛み合わせや安定度、外見等に問題があれば修正します。
 しかし、もともとの精密模型が本当に正確であったかどうか、咬合採得が沈みや浮きがなく上手くとれていたのか、人工歯配列や歯肉形成は的確なのか、さまざまな狂いや歪みの要素が累積しています
 これらの問題点を解消するために、このロウ義歯を個人トレー代わりにして、再度精密印象をとる方法も考案されています。しかし、実際に物を噛んだり会話をしたりといった動的に機能している要素が加わっていないので、やはり不十分なものでしかないと思っています。(もしもこの時に、動的に機能している要素を加えようとして、何かを噛んでもらったりしようとしても、ロウが体温によって軟らかくなって変形し、よけいに狂いを生じさせてしまいますので、実際的ではありません)
 動的機能印象法なら、標準的な総義歯製作法のように、累積した狂いや歪みの要素も少なく、技工士さんも多くの情報を得ているので、個々の患者様によりよく合った状態で、ロウ義歯を試適することができます。
 もしもこの時点で、何か問題点があれば修正しますが、もともと狂いや歪みの少ない方法ですので、もしも問題があるとしても、人工歯の色や形といった、入れ歯の安定や噛みやすさといった、入れ歯としての機能にはあまり関係のない部分がほとんどです。
 もちろん森本歯科医院では、色や形がお気に召さない等の問題点があるならば、もう一度技工士さんに戻して修正してもらい、最終的に患者様のOKをいただいた上で、仕上げ作業に移るようにしています。
完成義歯の装着
大阪市平野区 森本歯科 義歯完成 義歯装着
 これまで歯肉に見立てていた赤いロウの部分を、レジンと呼ばれるしっかりとした合成樹脂に置きかえることで、総義歯としての完成となります。
 しかし、レジンに置きかえる時に、重合収縮(じゅうごうしゅうしゅく)と呼ばれる変形が起きます。また、使っている内に、噛み合わせの力で入れ歯が沈下して合わなくなってくることもあります。
 さまざまな理由で、許容限度以上に合わなくなってきた場合は、リベース(もう一度合わせ直す修理)が必要となりますが、標準的な方法のままでは、また静止した状態でのリベースとなりますので、噛んだり会話をしたりといった状態にピッタリと合わせることは、困難です
 動的機能印象法でも、重合収縮よる変形は、標準的な方法と同じように起こります
 また、数か月使っていただいている内に噛む力で沈下しての狂い、標準的な製作法よりも率は少ないですが、起きることがあります。
 動的機能印象法で総義歯を作製しても、ピッタリと合わなくなってきた場合はリベース(もう一度合わせ直す修理)を行わざるを得ませんが、この場合も動的機能印象材、すなわちゆっくりと硬化していく合成樹脂を使って合わせていきますので、標準的な方法の静止した状態でのリベースよりは、より高いレベルでピッタリと合わせることができ、総義歯としてはほぼ完璧と言っていい状態にまで仕上げることが可能です。
標準的な総義歯製作法
(個人トレー・咬合床法)

動的機能印象法

長所・短所
 標準的な総義歯製作法(個人トレー・咬合床法)の長所は、どんな場合にでも使える方法であることです。
 動的機能印象法は、過去に作ってあった総義歯(旧義歯)が必要で、しかも、ある程度良好な噛み合わせであることが前提となります。
 しかし、標準的な方法は、旧義歯がなくても作ることができますので、歯学教育の場では、幅広く使えるこの方法を教えています。そのため、どの歯科医師でもやれる方法として、標準的であるわけです。
 短所は、実際の口の動きを反映できていないことと、さまざまな狂いや歪みを累積してしまっていて、本当にお口に合っているかどうか、完成してお口の中に装着してみるまで、分かりにくいことです。
 従って、噛んだ時に痛かったり、不安定になってしまうことが、どうしても起こりやすくなってしまいます。
 動的機能印象法の長所は、よく噛めることと、安定の良さにあります。
 噛みやすさや安定が良くなっていくのを、患者様ご自身に確認していただきながら、さらに良い状態を目ざして修正を重ね、充分にご納得いただける状態になってから、最終的な総義歯製作に入りますので、確実性のある、義歯製作法と言えます。
 短所は、ある程度噛み合わせの安定している旧義歯が必要なことです。
 しかし、総義歯でお悩みの患者様は、たいてい何個かの総義歯をお持ちですので、その中から使用可能なものを選ぶことで、ほとんどの場合、この短所はクリアできます。
(もしも、まったく義歯をお持ちでない場合、あるいは、使用可能な旧義歯をお持ちでない場合は、まず標準的な方法で総義歯を作り、それを元にして動的機能印象法を使うことになります。その場合、二つ目の総義歯には、保険は適用できません)

動的機能印象法による入れ歯が、よく噛めるメカニズム

模型上では同じにしか見えないアゴの粘膜にも、硬い部分、中くらいの部分、軟らかい部分があります。

mokei-pressure-cut2

赤い部分は硬くてへこまず、青い部分は適度に硬くて少しだけへこみ、緑の部分は軟らかくて、簡単にへこんでしまいます。

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mokei-pressure-cut3

 動的機能印象材を塗って入れ歯を使うことによって、青い部分と緑の部分が、それぞれの硬さに応じて適度にへこみ、すべての部分にかかる力が同じになって、痛くなく、よく噛める総義歯が作れるようになります 

流体力学(パスカルの法則)による,自動的な圧力調整

 一口に、総義歯を支えるアゴの粘膜といっても、すぐ下に骨があったり、線維組織があったり、脂肪を含む組織があったりと、硬さがかなり違います。

 上段左図のように、石こう模型にしてしまうと、その違いはまったく分かりませんが、実際には、右図の赤い部分のように、粘膜直下に骨や神経・血管があって、硬くてへこまない粘膜、青い部分のように、粘膜の下に適度に線維組織があって、少しはへこむけれど、義歯の圧力をよく支えられる粘膜、緑の部分のように、粘膜の下に脂肪を含む組織があって、圧力をかけると、簡単にへこんでしまう粘膜、に分かれています。ですから、噛んだりして総義歯に力がかかると、青い部分や緑の部分はある程度へこむので義歯が沈下しますが、赤い部分だけはほとんどへこまないので、強く圧力がかかって、痛みが生じます。

 そのため、標準的な総義歯製作法では、赤い部分にバンソウコウを一枚貼り付けたり、石こうを少し盛り足しておいたりといった調整を石こう模型の上でしておいて、完成した義歯と粘膜との間に、ある程度の隙間ができるようにしておきます。しかし、あくまでも目分量での調整に過ぎず、ピッタリに調整することはできません。また、緑の部分が義歯の噛む力を充分に受け止められないままになるので、しっかり噛むことのできない入れ歯となってしまいます。

 動的機能印象法では、日常生活の中で使っていただくことによって、適度に流動性のある合成樹脂が、お口の粘膜を押し、青い部分や緑の部分をその軟らかさに応じてへこませます。そして、すべての粘膜にかかる圧力を同じにさせながら、ゆっくりと硬化していきます。

 こうした流体力学的なメカニズム(パスカルの法則)よって、すべての粘膜に均等に圧力をかけることができるようになり、痛くなく、しっかりとよく噛める総義歯を作ることができるわけです。

 下顎にも、粘膜の性状に違いはありますが、その状況は症例によってさまざまで、上顎のように図式化できるパターンはありません。それだけに、石こう模型をバンソウコウ等で調整することは非常に困難で、動的機能印象法でなければ、圧力調整をすることはできません。

より安定させるためのコルベン状形態

 総義歯を少しでも安定させるための方法として、端の方をコルベン状という、涙滴型にふくらんだ形に仕上げることが、歯科医学的な常識となっています。

 左上段の画像の、黄色の丸の部分が、コルベン状の形にする部分で、このような形にすることの意味は、二つあると言われています。
一つは、入れ歯の端の方から空気が入ることを防いでくれて、入れ歯を、吸盤のように、アゴに吸着させてくれる働きです。
二つめは、左下段の画像の赤い矢印で示したように、頬や舌から受ける圧力によって、入れ歯を安定的な位置に押さえておいてくれる働きです。

 標準的な総義歯製作法では、このコルベン状の形態を、石こう模型の上で、だいたいの目分量で作ってしまうのに対し、動的機能印象法では、動的機能印象材によって、自然と形作られていきます。したがって、必ずしも涙滴型になることはなく、実際の頬や舌の動きを反映した、ダイナミックな形に仕上がっていくことがほとんどです。

 このように、動的機能印象法なら、より確実に、アゴの動きによく合ったコルベン状の形態を作り上げていくことができ、総義歯を、少しでも安定的な位置に落ち着けておくことができます。

より良く噛むための咬合面(こうごうめん)形態

 しっかりと良く噛むための重要な要素の一つに、咬合面形態があります。つまり、上下の歯の噛み合わせ面の形です。これは、総義歯だけではなく、つめ物や、金属のかぶせ物など、歯科治療全般にわたって非常に重要なことですので『よく噛める歯の形』のページで、詳しく解説させていただいております。ぜひ、『よく噛める歯の形』のページをご覧下さい。

より快適にお使いいただくための金属床

金属床とレジン床の比較見本
右が金属床、左がレジン床

金属床の厚さは、0.4ミリ

レジン床の厚さは、2.4ミリ

 総義歯を、さらに快適に安定的にお使いいただくための重要な要素として、金属床があります。

 金属は、薄くても丈夫なので、上顎の口蓋部分に使えば、違和感が少なく、上顎に熱が伝わって味わいもよくなります。また、金属を厚くすれば重さが出ますので、下顎の本体部分に埋め込んでしまうことで重量感が出て、動いたり浮いたりすることが少なくなります。また歯や顎骨がしっかり残っていた頃の重量に近づけることができますので、顎の動きもより自然に近いものになります。

 上顎の場合、金属床なら0.3~0.5ミリの厚さで作ることができるのに対し、レジン床は、2~3ミリの厚さが必要とされています。左の写真例では、金属床は0.4ミリ、レジン床は2.4ミリと、じつに6倍、2ミリの厚さの違いがあります。お口の中は、髪の毛や糸くず一本入っても気になるほど敏感ですので、この厚さの違いは、入れごこちに非常に大きな影響を与えます。また、厚さにこれだけの違いがありますので、重さは、金属床もレジン床もほとんど変わらないか、むしろ金属床の方が(特にチタン床は)軽く仕上げることができます。

 下顎の総義歯は、患者様によって大きさがさまざまなので、重さもさまざまなのですが、ほとんどの場合、金属床はレジン床の2倍以上の重さに作ることができ、浮き上がりが少なく、アゴの動きがより自然になります。

使用する金属の種類によって、それぞれ特徴があります……

白金加金床

 唾液との親和性が良いので、上顎の場合はよく吸着し、下顎の場合は、重みのある安定の良い入れ歯になります。古くから歯科材料として使われているので技術的な蓄積も十分で、総義歯用として、最高の材料です。

純チタン床(上顎のみ)

 比較的新しい材料ですが、金属的な味がせず、食べ物の味が損なわれることがありません。軽くて唾液との親和性も良いので、よく顎に吸い付き、上顎に適した金属です。

コバルト・クロム合金床

 古くから、白金加金に代わる金属として、総義歯に用いられています。丈夫で重さがあるので、下顎に適した金属です。食べ物によっては、金属的な味が感じられることがありますが、当院では、合成樹脂で金属の大部分をコーティングすることによって、その欠点を補っています。
より高度な歯科治療をめざす当院としては、金属床をお勧めいたします。

 金属床の保険適応について:金属床の総義歯については、保険の総義歯を入れたとみなして、自費分の費用の一部が健康保険でまかなえます。
したがいまして、実際にご負担いただく金額は、約3万円程度、お安くなります。(概算ですので、処置内容によって、数千円程度の差が出ることがあります。またこの試算は上下どちらか片方の場合です)

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