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第31回日本顎咬合学会学術大会・総会

平成25年6月29日(土)・30日(日)に、東京国際フォーラムで開催されました、第31回日本顎咬合学会学術大会・総会に参加してまいりました。
この学会は、ほぼ毎年参加させていただいていて、単位数を充足し、5月に行われた認定医試験を受験していましたので、合格発表の場という位置づけでもありました。 無事に合格できていたので、ほっと一息という感があったのですが、今回の顎咬合学会は、発表の内容にも、充実したものが多かったように思えました。
特に印象に残ったのが、『粘膜免疫とプロバイオティクスについて』の講演で、腸管に代表される粘膜免疫機構は、実は口腔粘膜にもある程度は存在することや、腸内細菌との共生の破綻が病気を招くことが述べられ、プロバイオティクスによる腸内環境の改善が、歯周病でさえも改善させる可能性を示唆され、歯周病に対する新たなアプローチになるかもしれないと感じました。
現実問題として、『難治性歯周病』と言われているものの中には、免疫機構に問題のあるものがかなりあるだろうと思っていますので、こうした免疫力からのアプローチなくして、歯周病の本当の解決はないだろうと考えていて、こうした流れに、私としては大きな期待を寄せたいところです。
また、『守るパーシャル・デンチャー、攻めるパーシャル・デンチャー』の講演には、大きく共感させられるものがありました。この講演でも述べられていた通り、患者様のご希望を尊重しない歯科医療に患者様が満足していただけるはずがなく、『抜いてインプラントにする』今の風潮に、どれだけの患者様の本音としてのご満足があるのか、疑わしいところです。
しかし、100年も前から成立している補綴理論に固執することにも疑問で、コーヌスに代表されるような新たな歯科技術に対して、柔軟に過去の理論をアレンジしようとする発想がないから、歯科医療の進歩が阻害されているといった感もぬぐえませんでした。
さまざまに考えさせられることの多かった有意義な学会参加でしたし、『咬みあわせ認定医』をいただけたこともありますので、今後も積極的に参加させていただきたいと思っております。

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