日本咬合学会 2010年 認定セミナー・講演会
平成22年4月25日(日)に、東京駅前のサピアタワービルで開催されました、日本咬合学会の認定セミナー・講演会に参加してまいりました。
この学会は、規模はあまり大きくありませんので、それだけに、演者との距離も近く、堅苦しさの少ない、アットホームな感じで進められました。
咬合の重要性は、われわれ歯科医師のだれもが認識していることですが、私ども森本歯科医院の場合、受診された時点で、自覚症状はないけれども、すでに異常な咬合状態である患者様も多く、理想的な状態に回復しようとすれば、かなり大がかりな治療が必要なこともあり、どこまで治療すべきなのか、という問題に悩まされることが多い分野です。
今回、咬合と全身状態との関連に関する講演がかなりありましたが、われわれ歯科医師が歯や口のまわり以外の部位をくわしく調べることには限界がありますので、推測はできても明確なエビデンス(証明)が不十分なことが多く(そうならざるを得ない)、やはりむずかしい分野だなと感じました。
しかし、かつてのナソロジー理論以来、咬合論は着実に進歩していて、かなり科学的に解明できつつありますので、確実で使いやすい検査法が開発されれば、しっかりとしたエビデンスをふまえた歯科治療が可能になるだろうと思いましたし、それは、けっこう近い将来のことかもしれないと感じました。
また、学会会長で、大阪大学名誉教授である丸山剛郎先生は、私の学生時代の恩師でもありますので、親しくお声をかけていただいて、昔話に花を咲かせ、左のようにツーショットの写真まで撮らせていただくことができました。 丸山名誉教授の相変わらずのバイタリティーぶりに久しぶりに触れさせていただいて、うれしくもあり、感心もし、私もまだまだ老け込むわけにはいかないなと、痛感させていただきました。
最新の咬合論を勉強させていただけたことはもちろんのこと、丸山名誉教授から新たなエネルギーをいただけたことも、今回の学会参加の大きな収穫になったと感じております。