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第32回日本顎咬合学会 学術大会・総会

平成26年6月14日(土)・15日(日)に、東京国際フォーラムで開かれました、第32回日本顎咬合学会学術大会・総会に参加してまいりました。
東京はここ数日、雨が降り続いていたようですが、この2日間は好天に恵まれ、まさに学会日和になりました。
いつもの通り、抄録集で事前に目をつけてあった演題を聴講させていただき、さまざまに学ばせていただきました。
中でも、今里先生の『バイオアクティブ機能を発現するS・PRGフィラー含有材料-予防効果を備えた修復治療におけるその有用性-』は、非常に興味を持って聞かせていただきました。
接着性レジンが開発されたのは、私が歯科医師になった頃でしたが、当時はエナメル質のみの接着しかできず、数年後に象牙質への接着法が開発されてから、臨床的に非常に有用な技術となりました。  しかし、レジンの硬化メカニズム上、重合収縮は止むを得ないものであるし、経年的な材質劣化も避けられず、結果的には、辺縁部の変色や二次カリエスが必ずと言っていいほど起きますので、最適応症とされる歯頚部付近の小さな摩耗程度の場合、『わざわざ治療する必要があるのか?』といった疑問をずっと抱いていました。 5年以上の経過を考えた場合、むしろ治療しない方が良かったと言える症例が非常に多くあるからです。
今里先生が、充填用レジンのこういったマイナス面を解消すべく、長年研究されていたのは存じ上げていましたが、『いよいよ完成の域に達したのかも』という思いを抱かせていただきました。  フィラーから多種のイオンを放出させ、それをリチャージするというシステムを定着させれば、これまでの充填用レジンの弱点を大幅に軽減することができ、ますます有用性は高まるだろうという思いを強くいたしました。
今回の東京出張では、講演等でお世話になっている先生方との重要な打ち合わせの場を持つこともでき、学会会場外でも、大変有意義だったと思っております。

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