メニュー

第6回 日本国際歯科大会  2010年

平成22年10月8日(金)~10日(日)にパシフィコ横浜で開催されました、第6回 日本国際歯科大会に参加してまいりました。
8日(金)は診療を休むことができず、9日(土)・10日(日)だけの参加となってしまいましたが、雨模様の天候にもかかわらず、たくさんの参加者でにぎわっていました。特に10日(日)は、10ほどもある講演会場はもちろん、参加者を収容しきれないと見越してのビデオ放映会場までが満員で、講演を聞くのに苦労するほどでした。
講演内容で特に興味をひかれたのが、ロマリンダ大学のハーブランソン先生の『根尖病変への戦略:何が有効か?』の講演で、根管形態の三次元的な複雑さを改めて認識させられ、根管治療の難しさ・奥の深さを痛感させられました。
しかし、抜去歯牙でいくら根管系の複雑さを議論しても臨床上の諸問題の解決につながるとは思えず、通常の根管治療で治療が困難な歯は、現状ではやはり『再植による歯根端切除』に頼るしかないのかな、と感じました。
また、九州大学の古谷野教授による『顎関節症の病因論と治療に関する最近の概念』についても、興味深く聞かせていただきました。 顎関節症に対する考え方がどんどん変化している中、やはり安易な咬合調整は避けるべきだとの考えをお聞きし、まさに私が以前から考えていたことと同じだと、大変勇気づけられました。 むしろ、極端な形態不良の場合は別として、安易な咬合調整は顎関節症をより難治性にしている可能性があるという以前からの私の考え方が、近い将来、こうした権威のある先生によって裏付けられるかも知れないという期待を抱いてしまいました。
さらに、スウェーデンのヨーテボリ大学のカリソン先生による顎関節症の最新の考え方も、私の今後の顎関節症の対応に、大変役立つものだと感じました。
そのほか、ここ数年大きな問題になっているビスフォスフォネートによる顎骨壊死関連で、マイアミ大学ミラー医学部のマークス教授や、九州歯科大の福田教授による講演で、多大な知識を与えていただきました。この問題は、歯科医師としてしっかりとした知識を持っておかねばならないことはもちろんのことですが、ビスフォスフォネートに代わる薬剤の開発や、効果的な対応法など、早急に解決策を見出していただかなければならない問題だと痛感しました。
なお、今回もたくさんの同級生や知人に出会い、楽しい時間を過ごすことができました。学会による講演では得ることができない貴重な情報や知識を授けて下さった皆様にも感謝申し上げます。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME