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第3回 国際歯科シンポジウム

平成23年10月22日(土)~10月23日(日)に東京国際フォーラムで開催されました、第3回国際歯科シンポジウムに参加してまいりました。
土曜の早朝に大阪を出るときは大雨でしたが、東京に着くと曇天、翌日の日曜日は快晴と、雨具の始末に困る学会参加となりました。
メインテーマの『これからの歯科医療の姿を考える』に則してか、今回のシンポジウムは、経年経過・長期経過を論じた講演が多かったように感じました。なかなか面白そうなテーマが多かったのですが、いつものように事前抄録でチェックさせていただいていた講演を興味深く拝聴いたしました。
中でも、『欠損補綴の咬合と経年的対応』と『長期臨床観察から見えること~考える歯科臨床・必要な技術』、さらには、『「考える保存・歯内療法」実践のための3つの視点~ミクロへの視点・マクロへの視点・人間への視点』は、私のような開業医にとって、いろいろと考えさせられるご講演となりました。
かつての、絶対不変とされた中心位を核とするナソロジー理論が破綻し、1本1本の歯の状況はもちろん、充分に歯が健全であれば長期間にわたって安定しているように見える咬合でさえも、実際は経年的にどんどん変化していくことが明らかになってきている現在の歯科医療において、長期経過を予測しないままでの治療など、ほとんど意味はなく、最低でも10年、さらにはできるだけ長期を見すえての治療計画が理想であることは申すまでもありません。
しかし、そうであろうとすればするほど、過去の自らの症例の反省すべき所は反省し、どうすれば長期の変化に対応できたかを常に検証していく必要があると思われます。また、長期的な安定を得るためには、患者様一人ひとりの今現在の状況を的確に把握し、口腔内の長期変化はもちろんのこと、年齢も加味した全身的な長期予測を考えておかねばならないことを、今回のシンポジウムでは再認識させていただきました。
あいにくの天候不順ではありましたが、得るところの多いシンポジウム参加となりました。

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