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学会レポート(日本歯科医学会2008年第21回総会)

平成20年11月14日(金)~16日(日)に横浜の『パシフィコ横浜』で開催されました、第21回日本歯科医学会総会に参加してまいりました。
金曜日は、各会場にまだ空席もあり、ある程度の余裕を持って講演を聴くことができましたが、土曜と日曜は、十ほどある会場のほとんどが、ほぼ満席で、大盛況の学会でした。
特に興味をひかれたのが、国際セッションシンポジウム④の『難治性歯痛のメカニズム、診断、および治療』で、歯痛と神経原性疼痛との鑑別には、基礎医学の知識がかなり必要で、大阪大学歯学部在学中や口腔外科在籍時に学んだことが、この講演を理解する上で、ずいぶん役に立ちました。
超満員だったシンポジウム⑩の、『インプラント治療の最前線』では、やはりまだインプラントにはさまざまな失敗があるのだな、との思いを新たにしました。
シンポジウム⑮の『歯内療法の最前線』も、非常に興味深く聴かせていただきましたが、私も以前から頭を痛めている歯根破折の問題は、高名な先生が修復されても、やはり数年で再破折してくることが多いようで、「うちと同程度か……」と、少しホッとしたり、かなりガッカリしたりもしました。
さらに、ポスターセッションでは、ここ数年言われていた、『抜歯において抗血栓療法は中止する必要はない』というテーマを、豊富な症例と、対処の方法を示していただいたことで、私も充分に納得できました。 これまでは、バイアスピリンやワーファリンを中止してから抜歯をしていましたが、今後は、これらの薬剤の休薬なしで、抜歯や外科処置を行っていきたいと思っております。
また、学会の一番の楽しみは、旧交をあたためることができることです。今回も、たくさんの阪大歯学部の先輩や同級生、後輩に出会うことができました。ほとんどが立ち話で、数分の会話しかできませんでしたが、数人の方とは、食事をしながら話し込むことができて、たいへん楽しい思いをしました。 横浜をあとにする頃には日も暮れ、小雨も降っていましたが、「みんな、それぞれに頑張ってるんやなぁ」という思いが、新たなモチベーションとなり、たいへん有意義な学会参加だったと思っております。

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