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学会レポート (日本顎咬合学会 2009年 第27回学術大会)

平成21年6月20日(土)~21日(日)に東京国際フォーラムで開催されました、日本顎咬合学会 2009年 第27回学術大会に参加してまいりました。
先々週の補綴学会とは打って変わって、梅雨空の中での開催となり、蒸し暑さを感じながらの、学会参加となりました。
数多くの発表に接した中で、特に興味をひかれたのが、一般口演の『歯根破折の発生を防ぐための対策(失活歯のMinimal Interventionと支台築造の実際)』でした。  私も以前から歯根破折には悩まされていたので、ファイバーポストを使った支台築造で歯根破折を少なくできる可能性に注目していたのですが、維持力が弱いという弱点があったので、使うことをためらってきました。
しかしこの口演で、破折が少なくなるという明確な実験データが示されただけでなく、さまざまなメーカーがファイバーポストを発売し始め、維持力強化のためにアンダーカットをつけたりといった改良もなされ、初期のファイバーポストに比べるとかなり良くなってきていることが分かりましたので、当院でもそろそろ使い始めるべきかな、と感じました。

しかし、まだ維持力が弱いといった問題点は残されているようで、口演でも述べられていたように、症例を選んで使うことも、こういう新しい素材を使う場合には必要だろうと考えております。  その他、『コーヌスクローネ義歯で補綴した1症例』では、インプラントを使わないで安定の良い入れ歯を作るためにコーヌスを選ばれていて、インプラントの長期予後に多くの不安がある以上、やはりコーヌスが無難な選択ではないかと思いました。
さらに、『総義歯吸着への7つのステップ』や『治療用義歯法から考えた下顎総義歯の吸着形態』といった発表も、興味深く聴かせていただきました。
この学会は、毎年同じ時期に同じ会場で行われるため、予定が立てやすく、また来年も参加したいと考えております。

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